fight » Blog Archive » 免疫アップ🏋️

ここでは、分子整合栄養医学に沿った栄養素のお話になります。

今回は、栄養素と免疫

この2年くらい、みなさん、感染症対策をかなり意識されているのではないでしょうか。

免疫とは、外部から侵入してくる、人にとって有害なものを判別して排除し、自分を守ろうとするしくみです。

その免疫には、いろいろな栄養素が関わっています。老化でも免疫力は落ちるといわれますが、栄養素が足りなくてもウイルスや細菌に負けやすくなってしまいます。しっかり栄養素を摂って感染症の時代を乗り切っていきましょう。

私たちが行っている感染症対策は大きく分けて3段階になります。

1.ウイルスが入ってこないようにする

2.入ってきたウイルスを攻撃する

3.起こった炎症を適度に収める

1.ウイルスが入って来ないようにする

・・強い粘膜・腸内環境を整える:関わる栄養素:たんぱく質、鉄、亜鉛、食物繊維

息を吸ったり、食事を食べる。私たちの身体は、常に「外」とつながり、体内に入ってこようとする細菌やウイルスと闘っています。そのウイルスや細菌から私たちを守ってくれているのが、「粘膜」と「腸内環境」です。

目や鼻、口腔内、食道、胃、それに続く小腸、大腸。それらの粘膜を強く保つには、鉄や亜鉛が必須です。また、アミノ酸の一種であるグルタミンが傷ついた粘膜を修復するのに役立ちます。そして、入ってくるウイルスを真っ先に攻撃してくれるのがIgAというタンパク質の役割です。

免疫細胞の7割が腸の中に住んでいるといわれます。毎日すっきり快便で腸の中をきれいにお掃除し、免疫細胞が気持ちよく働ける腸内環境を整えてあげましょう。お通じをすっきり出すのに大切な善玉菌のエサとして、食物繊維が大切です。

2.入ってきたウイルスを攻撃する

・・免疫細胞をサポート:関わる栄養素:たんぱく質、ビタミンB群、ビタミンC

第一段階の粘膜では防ぎきれず、ウイルスや細菌が身体の中に入ってきてしまうことがあります。このウイルスや細菌を攻撃し、人体を守ってくれるのが免疫細胞の役割です。免疫細胞は入ってきたウイルスや細菌をやっつけて、また新しい免疫部隊が闘いに行ってくれます。免疫細胞はタンパク質でできています。たんぱく質は食べ貯めができません。身体をまもってくれる免疫細胞のために、毎食しっかりたんぱく質を摂りましょう。

また、他の免疫細胞にウイルスなどが入ってきたことをお知らせする免疫細胞の遊走性を高めてくれるのがビタミンCの役割です。ビタミンB群は、免疫細胞が働くエネルギーを作るのに使われ、新しい細胞が免疫細胞として生まれていくためにも必須になります。カラダを最前線で守ってくれている免疫細胞にしっかり働いてもらうために、たんぱく質、ビタミンB群、ビタミンCをしっかり摂りましょう。

3.起こった炎症を適度に収める:関わる栄養素: DHA・EPA、ビタミンD

免疫部隊がカラダの中に入ってきた細菌やウイルスと闘ってくれるとき、「炎症」が起こります。「炎症」とはカラダの中で起こる火事のようなものです。炎症は敵をたおすのに必要な反応ですが、カラダの中で必要以上に長引いてしまうと、カラダの他の部分に飛び火してしまい、それが身体に悪い影響を及ぼします。ですので、炎症は必要な分だけ起こり、速やかに収まってくれるのが理想です。この時、大活躍するのがDHA、EPAといったオメガ3系必須脂肪酸です。これらの脂質は、カラダの中でSPMという積極的に炎症を抑えようとする物質に変化していきます。

その他に、ビタミンDも炎症を適度に抑えるのに役立つといわれます。

強い粘膜をつくるための鉄や亜鉛は足りているか?

重症になってから治療するよりも、病気にならないように予防する。

食事や良質なサプリメントで自分自身を守りましょう。